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ビルメンテ業界で働く女性の現状と女性を増やすためにできることとは?

2018-12-19
ビルメンテナンス
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ビルメンテ業界で働く女性の現状と女性を増やすためにできることとは?

ビルメンテ業界では男性が多く活躍しています。オフィスビルや商業施設の清掃スタッフには女性が多いようにも感じますが、実は女性用トイレも男性が担当するほど、女性スタッフが不足中。今後、女性が働く業界にするためには、何ができるでしょうか。

ビルメンテ業界で働く女性の現状

ビルメンテナンス業界、中でも比較的女性が活躍している清掃業務については、清潔感に欠ける印象を持たれることが大半であり、不人気業種と言わざるを得ません。
家庭の中では、今でも掃除を含めた家事を女性が担うことが多いですが、ビルメンテ業界で行う仕事としての清掃業務は家庭のそれとは異なり、体力勝負であることも多いです。体力では生物学上でどうしても女性は男性に劣ってしまうため(もちろん体力のある女性もいると思いますが)、男性中心の業界となっています。
男性が多いことによって、ビルメンテナンス業界は男性文化が強いともいえ、このことがさらに女性の就業を妨げているとも考えられます。
さらに夜勤が多ことも、女性の就業率が低い要因の一つです。深夜に体力仕事を行うというのは、やはり女性には辛いものがあります。
他に清掃業務以外においても、設備管理に必要な電気関係の資格などを取得しているのも、圧倒的に男性が多いです。

このような背景があり、ビルメンテ業界で働く女性の割合は圧倒的に男性より少なく、とある企業では女性の割合が1%程度となっています。

女性がビルメンテ業界で働くメリット

体力的には男性に劣る女性ですが、細やかな気遣いができるのは圧倒的に女性の方が多いといわれています。特に女性をメインターゲットとしている施設であれば、女性視点を活かすことができるでしょう。また働く女性が増えていくことを考えると、オフィスビルのビルメンテの際にも、女性視点は活かされると考えられます。
より質の高いビルメンテを行うためにも、今後女性視点が重要になってくるでしょう。

実際にビルメンテ業界で働く人の話を聞いてみると、女性をもっと採用したいと考えている企業は増えてきており、清掃スタッフだけではなく管理する側の女性も徐々に増えてはきているようです。

ビルメンテ業界で働く女性を増やすためにできること4選

今のまま、「さぁ女性の皆さんもビルメンテ業界へ」と言ったところで、有効求人倍率の高い今の状況で人は集まりません。
女性が働きやすい環境を作るために、何ができるでしょうか。

 

<①勤務場所を限定した業務にする>

今でもビルメンテ業界で女性が比較的多いのは、病院・学校・ホテル・商業施設といった場所です。これらの施設は、比較的清潔感を感じられる場所といえるでしょう。女性にとっても、職場としてイメージしやすい場所なのではないでしょうか。
清潔感に欠けるというデメリットを払拭するために、このような比較的女性が馴染みやすいと考えられる勤務場所に限定した業務を設定することで、応募が増えるかもしれません。

<②夜勤なしに限定した業務にする>

そもそも、夜勤のない職場であれば問題ありませんが、夜勤と夜勤でない仕事が混在している場合は、夜勤なしに限定した業務を作ることで、時間的・体力的にも女性が働きやすくなるでしょう。

<③女性スタッフ向けの環境を整備する>

現在、ビルメンテ業界に女性が増えない理由の一つに、女性用更衣室やロッカーがないというような物理的問題もあります。まずはこうした物理的問題を解決する必要もあるでしょう。新しくロッカールームなどを設置する場合は、女性がそこを利用するのが少し楽しみになるような快適な空間にすることで、女性にとって魅力のある職場に近づくことができるでしょう。

<④男性社会の壁をなくす>

長らく男性を中心としてきたビルメンテ業界。男性を中心とした考えの男性社会が出来上がってしまっています。知らぬ間に女性を排除していたり、差別していたり、そこまではいかなくとも女性にとって馴染みにくい雰囲気になってしまっている可能性が高いです。
まずは受け入れる企業側、そこで働くスタッフ側の意識を変え、女性と一緒に働いていこう、より良い会社・業界を作っていこうという意識が必要です。

女性を採用するための広告の工夫とは?

いざ女性を採用したいと思って広告を出そうにも、「女性限定」「女性歓迎」といった表現を使うことはできません。(一部ポジティブ・アクション(女性活躍推進)の求人有)
では、どのような表現を使えば、女性からの応募が増えるでしょうか。

 

<女性の写真やイラストを使う>

文章で書くことはできなくても、写真やイラストなどの視覚的効果を使って、女性が働くというイメージをわかせることができます。
採用したい現場で働いている女性の写真を掲載することで、「女性も働いているんだ」「私もできるかも」といった気持ちを持ってもらえる可能性があります。

<女性が働いている事実を記載する>

女性限定や女性歓迎といった表現はできませんが、「女性が活躍している職場です」といった事実を伝える表現は可能です。
他にも「今年は、女性が◯名入社しました!」「女性スタッフが増加している職場です」といった内容でも良いでしょう。

今はまだ女性が全くいない職場であった場合は、
「細やかな視点を活かして働ける仕事です」「家事のスキルが活かせます」といったように、女性をイメージさせるような表現を使っても良いでしょう。

他にも「女性専用ロッカールーム完備」といったような、実際に存在している施設環境について記載しても良いと思います。

<女性スタッフのインタビューを載せる>

広告に文章掲載のスペースが十分にあるのであれば、女性スタッフのインタビューを掲載するのも良いでしょう。実際に働く女性スタッフの声は、写真や簡単な一文よりも、具体的なイメージを与えることができるでしょう。対談形式などで複数の女性スタッフを登場させれば、より女性でも大丈夫だという安心感に繋げることもできます。もちろん、写真と組み合わせて視覚的効果も活用してくださいね。

最後に

ここ十数年で、社会で活躍する女性はどんどん増えてきています。少子高齢化で労働力が減少していく中、ますます女性の活用が必要となっていきます。
そんな中、何もしないまま待っていても、長らく男性が中心だったビルメンテ業界は変わらないでしょう。
今後女性が活躍する業界となっていくため、今が変革の時なのかもしれません。