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建物メンテナンス業を紹介!オフィス・マンションのエレベーター点検の内容とは?

2018-07-27
ビルメンテナンス
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建物メンテナンス業を紹介!オフィス・マンションのエレベーター点検の内容とは?
高さのある建物を利用する際には欠かせないエレベーター。法定点検や修理を怠れば、人の命を脅かすほどの大きな事故にもつながります。日々安全にオフィスやマンションのエレベーターを利用するための点検、監視業務について、その詳細をご紹介します。

エレベーター法定点検

現在の建築基準法第12条第3項では、昇降機などの定期的な調査・検査の結果を特定行政庁に報告することを所有者・管理者に義務づけています。車には車検があるのと同じと考えると、理解しやすいでしょう。

これは年1回「エレベーターの安全確保にとって重要な安全装置の試験や、機器の劣化を総合的な面で判定を行う検査」です。
検査者は一級建築士、二級建築士または昇降機検査資格者でなければなりません。
検査の項目、方法及び判定基準は、平成20年国土交通省告示第283号に定められています。この項目に大きな見直しが行われるきっかけとなったのは、平成18年に発生したエレベーターにおける死亡事故でした。

検査で作成された「定期検査の記録」は3年以上保管するものとされています。

検査をクリアしたエレベーターには、エレベーターの見えやすい位置に定期検査報告済証が貼られています。一般的にエレベーターのカゴ内側、操作盤の上あたりに貼られていることが多いです。

エレベーターの保守点検

利用者・居住者に安心安全にエレベーターを使用してもらうためには、法定点検だけではなく、保守点検が必要です。

建築基準法第8条では、「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」と定められています。

頻度は1〜3ヶ月おきが多いでしょう。1ヶ月に1度の点検が理想的です。
点検ではエレベーターを一時停止して、各種点検、作動油交換、清掃、各種調整などを行います。またスイッチやランプ、蛍光灯などの消耗品の交換も行います。さらに必要に応じて、数年おきにメインロープなどの交換を行います。

これらの作業は、専門技術者が行います。

こちらも法定点検と同じく、検査で作成された「定期検査の記録」は3年以上保管するものとされています。

作業終了後は、試運転を行い安全が確認されたら完了となります。
作業時間は1〜2時間程度が目安です。

エレベーター遠隔監視

現場にエンジニアが実際に来て作業する点検・保守作業以外に、遠隔監視を行うことが多いです。深夜の利用者がいない時間帯に、遠隔でエレベーターを動かすなどし、不具合がないかをチェックしています。
この作業の中で早く不具合やその予兆に気づくことができるので、故障や事故を未然に防ぐことができます。

管理者が常駐していないオフィスやマンションも多いと思いますが、遠隔監視では24時間365日遠隔でエレベーターを見守っています。万が一故障や緊急事態が起こっても、必要であればすぐに駆けつけられる体制が整っているのです。

例えば、エレベーター内に閉じ込められた、といったトラブルの場合も、エレベーター内にあるインターホンで遠隔地との直接の会話が可能です。遠隔地から、エレベーター内の画像もリアルタイムで確認することが可能ですので、安心、安全、迅速な救出を行うことができます。

最後に

適切な保守点検を怠ったため、エレベーターが故障して数日間使えなくなれば、高層階の利用者・居住者の生活や仕事が成り立たなくなってしまいます。利用者にとっても、管理者にとっても大きな損失となるでしょう。ましてや、怪我や死亡事故になっては取り返しがつきません。
利用者・居住者に安心してオフィスやマンションを利用してもらえるよう、適切なエレベーター保守管理を行ってくれる、信頼できる業者を選んでくださいね。